多分割測光

写真スタジオのワークフローに於いてロケーション撮影の過酷な状況下で重宝するモードの設定として挙げられるものに多分割測光(別名マルチプログラムオートとも呼ばれている。)がある。これは、受光素子の部分を細分化してそれぞれの明度を数値化してその情報をもとに写真機側が多様な判断を行う。これが測光に関するカメラ内部で行われるアルゴリズムと呼称されるものである。受光の際の絶対的数値を示す明度、素子間の明るさの差、その分布の様子、更には輝度に関する高低、これら全ての情報を元に露出を割り出す。例えば、ファインダー内の中央部分が周囲に比べて暗ければ、逆光である可能性が高いと判断し、周囲の明度に対する情報採取はある程度抑えられる。しかし、前述した状況での一般的なスチュエーションでは通用するアルゴリズムではあるが、逆光ではなく、白のテーブルの上に黒の鞄などが置かれている状況であっても、同等の判断をカメラはするため白はミディアムグレーに、黒の鞄はダークグレーに写ってしまう場合が殆どである。露出に関するプログラムはカメラメーカー各社個別に開発がなされている為、一様ではないが、前述したように、カメラに組み込まれたアルゴリズムが撮影の際の状況までを断定をする事など出来るはずがない。その為、一般のホビーユーザーが露出に関する知識を持たずに最も失敗の少ない設定のモードとしてこの多分割測光が普及したのではないかと考えられる。