夜景
ファインダー内の輝度差が著しく、スポット式ではそれぞれの輝度値を測定することが困難なくらいそれが細かい場合、中央部重点測光モードが適しており、その最も代表的な例が夜景である。夜景情景の中でも人口照明によって普通に照らされている部分は、通常の被写体と同様に考えて良い。しかし、殆どのケースではその人工照明自体が測光の対象となる。例えば街頭などはファインダー面積との相対的な比率においては少ないが、部分測光の観点からは非常に輝度値が高いため、カメラの露出計針の反応が視認以上の値を示してしまう。そのため夜景の測光は街頭が占めるファインダー面積との相対的な比率によって露出補正の程度を決定しなければならない。このように中央部重点測光は測光と補正の二段階の調整を必要とするが、スポット式の測光では計測できない夜景などの撮影はこのモードを使わざるを得ない。また一般的に、カメラ内臓の露出システムでは、TTL計測は装着したレンズの明るさによって、暗部の露出測定のリミット制限を受ける。従って、F3.5や4.5などといった暗いレンズは、標準レンズF1.4などの明るいレンズに比べると三段前後の測光感度が低くなり、夜景などの暗いところではスポット測光が機能しない事が頻繁に起こってくる。このようなケースに於いても、中央部重点測光の優位性を見逃すことは出来ない。測光感度について簡単に触れたが、実際には中央部重点と多分割測光では殆ど以上のよう点においては差はない。しかし、カメラのアルゴリズムが複雑な多分割測光は、測光結果の予測がほぼ不可能であるため、夜景などの撮影では中央部重点測光の活用性が高いと言える。

